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2009.03.25 (Wed)

「彼の将来の夢は北方領土でした……」「ロシアから取り戻したいということですか?」「いえ、北方領土だったんです」「……それをロシアから取り戻したいってことですよね?」「違います! 彼の夢は北方領土だったんです! 北方領土だったのに……なのに……なんでこんな……」「そうですね、残念ですね、北方領土を日本の領土にできなくて残念です」「だから違います! 彼の夢はそんなのじゃない! 北方領土なんです! 北方領土そのものだったんです、それ以外の何ものでもないんです……」「そうですね、北方領土ですね」「そうなんです」「…………択捉島ですか?」「違います」「国後島ですか」「違います」「では――」「ですから!」「は、はい」「北方領土なんですよ! 択捉とか国後とかしこたんとかじゃなくて!」「色丹だけひらがななのが気になりますが……」「しょこたんです」「そうですね。つまり北方領土ってことですか?」「えぇ、北方領土です」「そうですね、ロシアに取られたままじゃ悔しいですもんね。取り戻したいという彼の夢も……わかる気がします」「違います!」「はい?」「何度も言ってるのになんでわからないんですか! 彼の夢は、北 方 領 土 なんですよ!」「そうですね、北方領土ですね。北方領土になりたかったのでしょうか」「島ですよ? なれるわけないでしょう(笑)」「そうですよね、当然です」「――なんでわかってくれないの! 彼の夢は北方領土なの!」「いや、俺の将来の夢は警察官だけど」「え、北方領土じゃないの?」「うん」「…………」「北方領土? なにそれ? わけわからん」「……嘘」「え?」「はい?」「嘘だああああああああああああ!!!!!!!」 

        劇場版
――ドラえもん―― 
 ~のび太と愛と友情と
    変わりゆくものと変わらないもの 
      時空を超えて交わされる約束 
        その果てに待つ生と死の物語~


 ***

 ドラえもんの様子がおかしいと気付いたのは今朝のことだった。
「のび太くん! 早く起きないと遅刻すrrrrrrrrrrrrrrrrrr」
「?」
「――遅刻するよ!」
「…………」
「どうしたの? のび太くん」
「あ、いや、何でもないよ」
 部品がどこかおかしくなったのだろうか? 前にもどっかのネジが外れてショートしたことがあったっけな、と昔を思い出す。あの時はドラえもんが自分でミニドラを飲み込んで修理させた。
 まぁ今回も自分で気付いて何とかするだろう。
「……さて」
 未だ自分の役割を果たしたことのない目覚まし時計を見やる。午前九時半。
「一時限目も終わりか。……えーと、確か二時限目が算数で、三時限目と四時限目が図工だったな。――よし、三時限目から行こう」
 重い体を起こす。睡眠時間はゆうに十時間を越えるので眠気はないが、寝すぎによる体のダルさで毎朝苦労する。目は覚めていても起き上がりたくないというのが本音ではあるが、それだと寝坊よりもタチが悪いと起こられそうなのでドラえもんには言っていない。
「ママにはなんて言うの? 怒られるよ」
 眉を八の字に曲げてドラえもんが尋ねる。
「まぁいつものことだし。怒られるのにも慣れたかな。朝ごはんは作ってくれないだろうから、適当にパンでも焼いて食べるよ」
 割と角度のある階段を踏締める度にキシキシと音を立てる。裸足に食いつく木の質感が、この家の歴史を感じさせた。
 居間ではママが家計簿を付けていた。
「おはよう」
 寝癖を掻き毟りながらぞんざいに挨拶。朝の挨拶は家族の基本。遅刻と同じくらい欠かさない。
「おはようじゃないわよ! 今何時だと…………」
 怒りかけて、ふとその動作が止まる。
「ドラちゃん?」
 ママの視線は僕の後ろ、ドラえもんの方をまっすぐ向いていた。その視線を追いかけるように僕も後ろを振り向く。
「どうしたの? ママ」
 特に何もない。
「え? ううん、何でもないの。……おかしいわね、見間違いかしら」
 何があったのか知らないが、これはチャンスだ。
「食パンってあったよね?」
「えぇ、あるわよ。いちごジャムとマーマレードがあるから塗って食べなさい」
「はーい」
 何かを考えているときのママは、怒らない。
 伊達に十年以上同じ家に住んでいるわけではないのだ。ママの習性くらいわからんでどうする。
 さて、とりあえずパンを焼いたわけだが、目の前にはいちごジャムとマーマレードがある。……どっちを塗ろう。
「二枚焼いたんだから両方に塗れば?」
「そういうことじゃない。どっちを先に塗るか、だ」
「別にどっちでも……」
「よくない!」
 バン、とダイニングテーブルを叩く。手のひらが痛み、自分が力の加減を間違えたことに気付いた。が、しかしそんなことを悟られたら恐ろしくかっこ悪いので表情には出さないでおく。心が痛みで泣いた。
「いいか、後味というものがあってだな。できればさっぱりとした後味で食事を終わらせたいんだ。わかるだろ? わかるよな?」
「最後に牛乳飲めば?」
 それだ。
「さすがドラえもん。IQ.129は本当だったんだね」
 そうか。牛乳を飲めば、牛乳の味が後味となるのか。
「……君は実にバカだなぁ」
「君は失礼だな。これでも学年ビリではないんだぞ」
「なんと驚いた。まだ下がいるのか」
「あぁ、後一人いる。」
「ワースト二位か。もう死んでしまえ」
「……キツいな」
「君のタメだ。さぁ早く食べて学校に行こう! 授業は君を待ってくれないぞ! いい大人になるにはたくさん勉強をしていい学校に行っていい会社に入って……」
「あー、はいはい、わかったわかった」

 ***

「忘れ物はないよね?」
「あ、ランドセル忘れた」
「…………」
「ちょっと取ってくる」
 靴を脱いで家に入り、自分の部屋へ向かう。机の横に引っかかっている黒いランドセルを引っ掴むと駆け足で階段を下った。
 ふと、机の引き出しが開く音。
「なんだ?」
 机の引き出しが開いた。つまり誰かがタイムマシンでやってきた、と言うことだ。こんな時間に挨拶もなく来訪とは。違う時間に来てくれればいいものを。文句を垂れ流しながらも階段を上がり、部屋のふすまを開ける。
 ――開けたままの窓から吹き込んだ南風が、薄い水色をしたカーテンを揺らす。
 机の引き出しはぴったりと閉まったまま。部屋に誰かが入ってきた様子もなく、その部屋は、いつもの僕の部屋で…………
「う……」
 突然の頭痛。こめかみがキリキリと痛み出す。視覚と聴覚を砂嵐のようなノイズが襲う。目を閉じると、そのノイズは徐々に落ち着いてきた。目を開く。そこにはいつもと変わらない部屋。
 ……いや、何かがおかしい。
 何がおかしいのか自分でも理解はできない。漠然とした違和感。そして僅かな不安。なぜか脳裏にドラえもんの顔がチラついて見えた。その瞬間、僕の中の不安が爆発した。
 ランドセルを放り投げるとそのまま部屋を横切り、閉まっていた玄関側の窓を開け放つ。視線を下に、玄関前の道路へと移す。……なんだ、この感情は。なんだって僕はこんなことをしてるんだ。
「のび太くん! 早く! 遅刻するよ! ……ってもうダメか」
 そこにはドラえもんが居た。
 よかった、ちゃんと居た。
「…………そりゃ居るさ」
 何を当たり前なことを。僕は苦笑し、今度こそ階段を駆け下りていった。靴下のせいで廊下を少しばかり滑る。転びそうになるのを必死に堪え、勢いを殺さずに玄関まで走り、そのまま靴を履いて外に飛び出る。
「遅いよのび太くん」
「いやぁ、ごめんごめん」
「じゃぁ学校に…………」と、ドラえもんの言葉が途中で止まる。
「どうしたの?」
「のび太くん。忘れ物してない?」
「いや…………」
 してないはずだが。
「…………」
 ドラえもんの視線が突き刺さる。なんだなんだ。何が言いたいんだ。やんのかコノヤロウ。
「…………あ」
 唐突に思い出した。
「…………」
 ドラえもんの視線が痛い。
 寝癖の直っていない頭を掻きながら言う。
「……ランドセル、忘れた」





続きはまた次回。



さて、無事高校一年生から進級できました。
正直理系科目で留年するんじゃないかと思ってたんだけど、思ってたより成績よかった。なんとかなるもんだね。

課題もそこそこに春を満喫するぜッ!





何を思ったか、また妙なものを書き始めてしまいましたぜ。
いつまで続くかはわからんけど、小説板に書くよりもこっちに書いたほうが読んでくれそうな感じがしたから載せてみた。
要望があれば続きを書きますぜ。誰も読まないようなら書く必要もなし。


でもまぁ一応カテゴリ設定しておいたwww



一応構想は頭の中で出来上がっとりますぜ。

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EDIT  |  21:12 |  Ry♂  | TB(0)  | CM(6) | Top↑

おもしろそうだったので最後まで読みましたよ~
のびた君の本編ではあまり語られてない?心情がまた
おもしろかったですbbb
続きが気になります^ ^
アトリ |  2009年03月25日(水) 23:01 | URL 【コメント編集】

カテゴリのドラえもん吹いたwwwww
いっそ小説版ドラえもんで売り出せるんじゃないか、これは?

留年回避おめww
案外なんとかなるんだよな
瞬速 |  2009年03月25日(水) 23:27 | URL 【コメント編集】

>アトリ
お、よかったww好評だwww
じゃぁ続き書こうかな。

>瞬速
それは無理だろうwww

まぁ、なんとかなっちゃうんだね。
Ry♂ |  2009年03月25日(水) 23:57 | URL 【コメント編集】

ドラえもんも面白かったけど、
題名もなかなか深かったね。
高司 |  2009年03月26日(木) 20:35 | URL 【コメント編集】

ドラえもん良いですw
是非つづきを^^
サイコロ |  2009年03月27日(金) 00:11 | URL 【コメント編集】

>高司
この題名は、普通に中二病丸出しで書いたつもりだったんだがww深そうに見えたならそれは狙い通りだからうれしいわwww

>サイコロさん
マジっすかww
よかったwwww
Ry♂ |  2009年03月27日(金) 09:43 | URL 【コメント編集】

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